グルテンはお菓子作りの敵?!

お菓子作りにおいては、「余計なグルテンが出ないように、さっくり混ぜましょう」なんてよく言われますよね?

そう、パウンドケーキやスポンジケーキを作る時に、あまりにぐるぐる混ぜすぎてしまうとグルテンが強くなって固いできあがりになってしまいがちなのです。

でも、混ぜながらグルテンが見えるわけではないので、なかなか想像しにくいもの。

ということで、取り出してみました。これがグルテン。

弾力があり、お餅のような伸び感があるのがわかると思います。

グルテンとは?

そもそもグルテンってなんなのかというと、小麦粉の中に含まれているタンパク質が水を吸って練り合わせられることで形成されるものです。
※詳しくは、タンパク質の中でも非水溶性のグルテニンとグリアジン

小麦粉にも、薄力粉、中力粉、強力粉と分類がありますが、薄力粉はタンパク量が少なく(最も少ないもので6%ほど)、強力粉は多いと13%以上のタンパク質を含みます。

ですので、パン作りには強力粉を使い、水分と合わせたら捏ねて捏ねてグルテンを最大限引き出し、お菓子には薄力粉を使い、もともと少ないタンパク質をなるべく練らないように扱い、さっくり仕上げるのです。

グルテンの取り出し方

写真のようにグルテンを取り出すのに使うのはもちろん強力粉。

水とお塩(グルテンを引き締める役割)と混ぜてパン作りの要領で捏ねます。

一旦休ませたら、水の中でひたすらもみ洗い。
水にデンプンが溶け出して白くなります。

手が凍りそうになるのを我慢して、水を何度も替えながらもみもみ頑張ります!
水がだんだん濁らなくなってきたらできあがり。

白い水は浮き粉

この時水に溶け出したデンプンは「浮き粉」なんだそうです。
バウムクーヘンなど、ドイツ菓子のレシピでよく見かけるものの、謎のまま終わっていた「浮き粉」。
デンプンなのだったら片栗粉やコーンスターチで代用できそうかな?

グルテンは生麩に

そもそもなぜグルテンを取り出したのかというと、生麩を作ってみようと思って。
生麩はこの後、餅粉(私は白玉粉にしました)を混ぜて、またひたすら捏ねるのです。
グルテンは弾力が半端ないので、なかなか白玉粉が混ざっていかなくて、本当に大変!

それからまた寝かせて茹でてやっとできあがり。

生麩が高い理由がわかりました。。

と、話が逸れましたが、お菓子を作る時にこのグルテンのイメージを思い出していただけたら、ちょっとわかりやすくなるんじゃないかと思います。